あらすじ
「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき、徐々に惹かれていく…。様々な愛のかたちとその本質を描いて第一四二回直木賞を受賞した、もっとも純粋な恋愛小説。
感想
珍しく恋愛小説読んじゃいました。たぶんその辺にいるごく普通の男女の物語でした。普通だからこそリアリティーがありました。
「大人ってこうだよなあ」なんて思いました。
好きも愛してるも、一緒にいたいも何も言わなくても始まっちゃうんですよね。ウンウン。
言葉って大事なのは凄くわかりますよー。
そこから人となりが滲み出るし。
だけどその反面、薄っぺらくも感じます。
同じ言葉でも、誰が言ったかで響く言葉も響かなかったりしません?
読んでて「結婚ってなんだろね?」と思いました。
ベストな相手、ベターな相手。
レビューを見たら、ベストな相手とわかるのは結果論、とあったり。
うむーーー。
男と女のことは謎だなあってほんとに思う。
いや、ほんと謎ですよね。
ブーブー文句言いながらも惹かれるでしょうが。
男vs女って。
結婚て一度はしてみるものだと思う。でも、長く続くかどうかは人それぞれでいいんじゃないかと私は思う。
結婚てそういうもんなのかなあ。
きっと政府は子供産んで欲しいよね。
なんでここで政府?(笑)
みんなそれぞれに重い荷物を背負っている。一人一人別の別の苦労を抱えて必死で生きている。僕だってきみだってそうだ。あいつひとりが大変なわけじゃない。
自分だけが大変って思いがちだよね。
(こういう例え、他の小説でもあったよね)
そういうときは、一人で耐え忍ぶのが男ってもんだよ。
そうじゃなくてもいいと思う。
ただ、そういう男は嫌いと言われても気にすんなってこと。
生きてたらいろいろあるよ。でもね、何年か経ったらどんなことでも大したことじゃなかったってわかるから。人間はさ、そうやって毎回自分に裏切られながら生きていくしかないんだよ。
自分の殻を破るってこと?
自分が大事ではない人間には他人を大事に思う力も不足しがちなのである。
自分を愛してない人間が他人を愛せるか?っていう。
よかったじゃない。そんな女さっさと別れた方がいいよ。
他人だからこそ気付くことってありますよね。
でもどうするかは自分だから…なかなかね(笑)
だからさ、そういう自分に早く慣れなよ。(略)自分が誰かなんて選べないでしょう。私だって、自分がブサイクなのは私の責任じゃないもの。でもね、私はそういう自分に慣れたの。自分に慣れさえすればあんまり悩まなくて済むようになるのよ。
特にGIDってまずは己を知るところからですよね。
体調べて「体は間違いなく女ですね」と知ってから治療が始まるでしょ?
そんな体が嫌だから治療するわけで。
なのに「FTMデース、心は男です」ってよく体は女だと(同じ意味のこと)言えるよなあって。
完全、完璧を願っても疲れるだけですよ。
完璧な男ってなんだろうね。
どうせそれぞれの理想でしょ?
大きいかぶってない珍子、五体満足の我が子。
満足な給料で嫁姑問題もなく…?
何はともあれ自分に慣れよう、ってそうだなあ。
理想を追うのは別に悪くはないけど嘆くのはどうなのかなあって。
見つめあうべき二人がちゃんと見つめあうという至極当然のことがこの世界ではなかなか実現しない。だが、稀にそうやって一緒になる夫婦もいるのだろう。
これ、彼がよく言ってることなんですよね(笑)
僕もぼんやりそう思ってたと思います。
本当にその人が一緒にいるべき相手ならグチなんて出ないんですよ。
実際に僕は大好きだった元カノ神様のグチなんて一度も言ったことないです。
別れても気持ち悪いぐらい尊敬しかないですもん。
もしかしたら彼のグチもないかなあ。
「頭に巻いたタオルを縛ったまま洗濯機に入れるな」
というクレームは直接言ってるし(笑)
汚れが落ちなかったり困るんですよ。
ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ。みんな徹底的に探してないだけだよ。ベストの相手を見つけた人は全員そういう証拠を手に入れているんだ。
ベストな相手の前にベターな相手で手を打つってか。
で、その証拠って何?と思っても答えは書いてないです。
ヒントはあったと。(あとがき参照)
これも人それぞれんなんだろうなあ。
喋りながら、どんなことでも聞いてもらえる相手はいまや◯◯さん一人だという気がした。
一人いれば十分だよね?
だからといって甘え過ぎないのが大事かなあって。
FTMはそんな女友達に惚れがちだけど、彼女はママじゃない、と。
自分の信念を貫くだけで、周りの人がこんなに傷つくなんて思いもしなかった…
僕は誰を傷つけたかな…ってそれはやっぱり親(母)だと思う。
超口下手だからちゃんと説明はできてないけど、今はたぶん「しょうがないわね」だと思う。100%理解はあり得ないし元からそこは望んでないし。
きみのような若手は、十年、二十年先を見据えて今のうちに将来に繋がる人脈を築いておくことだ。
FTMに憧れてたらFTMのままだし、FTMとして生きることになると思う。
それが望みならそれでいいと思うけど、永遠に「俺はオトコダー」って言うのかな。
やろうと思えば男になれるのに。
それより人脈?甲斐性?うむーーー。
愛してるかどうかなんて分かんないよ。ていうか、好きと愛してるの違いなんてどこにあるんだろ。
言霊…?(笑)
あんま深く考えないでおこう(笑)
どうせよく分からないし。
私は、お互い別々の方向しか見てないあの両親をずっと観察してきたから…
これも彼が言ってたんだよね(笑)
夫婦は同じ方向を見るべきだって。
結婚なんてのは、とりあえず今の自分でマルと思ってる時にするもんだ。俺やあの女みたいに何かを変えようとか、違う人間になろうとか思ってしちまうとろくなことはない。
結婚に期待し過ぎるのはよしといた方がいいよね。
あ、したことないけど(笑)
あれ、あとがきにもきになることが。
しばらくはさみしいでしょうが、別れは出会いの始まりです。略。
ただし、自分と本当に深々とした縁を結ぶ人を選ぶときはかなり厳しい目で臨むべきだと思う。妥協は禁物だし、もし、その人のいやなところを含めて受け入れようと思ったときは、その欠点を自分は一生許しつづける、という誓いを立てるくらいの気持ちで思い切り許すべきだと思っています。
一人きりの孤独なんて大したことない。死ぬほどの孤独にはならない。略。本当の孤独は、誰かと一緒にいる時に感じるんですよね。
恋人同士や夫婦がうまくいかなくなると、そういう死ぬほどの孤独がやってくる。だから、ちゃんと選ばないと実はエライ目にあうし、みんなそういう目にあってるんです。
彼女は決して悪い人ではなかったと思いますが、◯◯さんにとって決定的な相手ではなかったのでしょう。それはそれで仕方のないことだと思います。それが人生ですから。
〜〜〜
本当に、愛とは仕方がないことだ。
愛とは仕方がないことーーー???
振り返ってみれば、自分をコントロールできなくなったりほだされたり…(笑)
当たり前だけど考えさせられました。
LGBTの話より興味深いです。
恋バナも面白いもんですね(笑)
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