秘密/東野圭吾
今読み終えたとこなので静かに興奮しております😌
あらすじ
運命は、愛する人を二度奪っていく。
自動車部品メーカーで働く39歳の杉田平介は妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美と暮らしていた。長野の実家に行く妻と娘を乗せたスキーバスが崖から転落してしまう。 妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。 その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密"の生活が始まった。 外見は小学生ながら今までどおり家事をこなす妻は、やがて藻奈美の代わりに 新しい人生を送りたいと決意し、私立中学を受験、その後は医学部を目指して共学の高校を受験する。年頃になった彼女の周囲には男性の影がちらつき、 平介は妻であって娘でもある彼女への関係に苦しむようになる。
98年度ベストミステリーとして話題をさらい、広末涼子主演で映画化、志田未来主演で連続ドラマ化もされた東野圭吾の出世作。累計200万部突破の伝説のベストセラー。
感想ネタバレ
え。
映画もドラマもとっくにやってたの?😱
知らなんだ。
じゃあもうラストも知ってますか?
さすがタイトル、ですよね。
タイトルが答えって言っても過言じゃないもん。
「秘密」かあ。
他人に言えない秘密だと思ったよね。
でもほんとは違う。
あなたにも言わない秘密。
誰にも言わない。
墓まで持ってく秘密。
そーゆーのってあるんだなあって。
あ、言えないんじゃなくて、言わないの。
can't と don't って違うもんね。
たぶん僕だけが知ってる彼の秘密ってあると思うんですよね。
もちろん秘密なので言いませんが(笑)
ただ、この状態を他人に受け入れてもらえるとはとても思えなかった。彼女が精神異常者扱いされることは確実だし–
他人事って言葉がありますもんね。
彼等の心中を想像しようとしてみたが、やはり見当はつかなかった。同様に、それぞれの悲しみは誰にも理解できないのだと思った。
悲しいんだろうな、ってことはわかる。でもどのくらい?ってのはわからないかも。
辛いのだろうと頭ではわかっていても、同士とは見られなかった。
あなたとは違うってこと。
大人の女が公共の場でしゃがんでいるのは、見てくれのいいものではなかった。
しゃがみたかったらしゃがめばいいよね。
それを見てこっちがどう思うかはこっちの自由だもん。
「そうじゃないの。あのね。自立した女が主婦をしたってかまわないと思うよ。あたしが嫌なのはね、自立できない女が、仕方なく主婦におさまってるっていう構図なの。夫のことが嫌になっても–誤解しないでね、たとえばの話だから–そういうことになっても、生活が不安だからという理由で出ていかない女の人がたくさんいるでしょ?そんな生き方は(娘)にはしてほしくなかったの。男にしがみついているしかない人生なんて、惨めだと思わない?あたしはね、運がよかっただけなの。相手があなただったから–」
これは98年のベストミステリー小説だそうで。
作者はご存知の通り男性ですね。
ジェンダーフリーって何だっけ。
肉体と心のずれという問題–
僕は肉体の問題…?(笑)
肉体をどうにかしたら悩みは9割減。
言葉の意味はわかっても、感覚では理解できない種類の話だった。「そうか、それはよかったな」としかいえなかった。
理解できないことでも相手によってはいちいち「理解できません」なんて言わないよね。流すよね。
父親になるのは簡単なんだよ。だけど父親であり続けるのは本当に大変。
父親になるのも人によっては大変だけど、大事なのはそうだよね。父親になってからだよね。覚悟とか責任とかなのかなあ。
考えてみればこれまで彼は、彼女の外での顔を殆ど見ていないのだった。
それは彼女のほんの一面に過ぎないこと–
普通に人は色んな顔を持ってるよね。
自分が愛する者にとって幸せな道を選ぶ–
ここ悩ましいとこです。
僕ならどうするか…。
目に見えるものだけが悲しみではない–
うmーー。
そこを汲むのは他人じゃないよね。